−治療の詳細− 吉田輝人
(1999-09-07)

現在はまだ工事中です。

このページでは、受けた治療内容など普通は役に立たないような事をズラズラ書いていきます。読んで不快となる内容が入っている可能性がありますので、あらかじめご留意下さい

  1. 近況
  2. 患者の期待している事
  3. 吉田の現状詳細(注意:不快表現あり)
  4. 良い患者とは

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近況

病床1.8m、これが我世界である。という狭いことは言わず、上は9階喫茶から地下の売店、1階のISDN公衆電話、郵便ポスト、いろいろ楽しみ場所はあり、ひょこひょこ動き回っているのは確かである。動き回れることは有難い事であるが、まだ入院中という制約があることも事実である。病棟で2番目に見晴らしの良いベッドから外を眺めながらこれを叩いている。自宅静養に移ったら書きなおそうと思ってはいる。

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患者の期待している事

院内にコンビニのように売店にfaxやコピー機があると便利。
貸テレビも欲しいし、郵便局のATMも欲しい。

意外と手元に欲しいものとして、手鏡、懐中電灯、手帳、爪楊枝、寝冷えしたときのホッカイロ。ポストイットのような糊付メモ紙、クリップ。
脈を取られたり採血があったりするので腕時計は使わず目覚し時計を使うようにしたほうが良いだろう。先生や看護婦さんも腕時計をしている場合は、金属製でないG-SHOCKなどの患者にぶつかっても怪我をさせないようなものを使っている。
私の場合は、お見舞いに来てもらった人に一言かいてもらうノートを準備した。見舞い客は迷惑そうだったが、私は読み返して励みとした。

長い入院の場合はさらに、爪切り、耳掻き、軽石、住所録、お手紙セット、複写をとるためのカーボン紙、夏なら団扇も評判良し。

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吉田の現状詳細
(おことわり:人によって読んで不快と感じられる表現があります。大丈夫という方のみお読みください。)

手術後、1ヶ月は注意して洗髪するようにとのこと。頭骨はチタンプレートとボルトで固定している。骨自体はつながらないらしい。頭皮は意外と厚いので判りづらいとは思うとのこと。さらに今は未だ頭皮自体の腫れが残っているのでちょっと判らない。術前に言われた事は、「髪の毛が生えてきたら目立たなくなるよ。」この言葉を伝えたら何か言いたそうな人が何人もいた。何が言いたいのか僕にはさっぱりわからない。
ちょっと困る事は、字が汚いのが生来のものか後遺症か判らないこと(^_^)。さらに言うと、本人は「判らない」と言っているのにまわりの全員が「完全に正常である」と断言している事。
手術前の検査で脳内の血流は多いとのこと。血の巡りが良いということか、頭に血がのぼりやすいということか。今回手術前の浣腸は無かった。しかし、別な検査の関係で自分のお尻の毛まで剃ることになったのは情けなかった。(あと、股間に毬栗(いがぐり)があるような感覚というのも判る人には判るハズ)。
手術当日は朝7時30分に床屋さんによる毛剃り(\5,000)があり、9時に手術室に入る。手術自体は8時間程度。
術後、一泊は集中管理病棟でこの日はともかく、一般病棟に上がってきた数日は本調子ではなかった。個室にいる間では持ちこんだパソコンの接続がさっと出来ず悩んでいたし、大部屋に移っても数日は夜見ている夢が妙にどぎつかったり変にサイケだったりした。しかしこれらも1週間程度で収まった。
人間、ゆとりが出来ると欲が出てくる。大変な事だったのに今は平気な顔をして、「早く自宅に返してくれないかなぁ」などと思っている。
8月25日から放射線治療に入った。9月7日に放射線治療を終え近日退院予定。ただ、自宅静養に1ヶ月程度はかかる見込み。

1998年のがんセンターでの抗がん剤投与に係る輸血量を集計した。赤血球 7回 2520cc、血小板 3回 600cc。多いものだ。
受けた検査の回数を調べようかとも思ったが、とても集計しきれない。どんな検査なのか関心がある人がいるとも思えないけれど、書いてみる。
MRI、X-CT(X-ray Computer Tomography?)、単純X線撮影、血管造影(大静脈)、脳血管造影(これは動脈に造影剤を入れた)、心電図、24時間蓄尿(CCR)、採血、止血時間、呼吸機能、

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良い患者とは

多少いびきをかくこと。夜に巡回する看護婦さんに安心感を与える。冬に頭から布団をかぶって動かない患者は怖いとのこと。
医療関係者に患者に対する守秘義務があるように、患者にも守るべき秘密があります。どの看護婦さんの注射が上手いとか、次の治療が痛いとか痛くないとか。ま、同室の人を脅かさない事ですね。あと、同じような治療だと思って先輩顔したら、実は違う治療で恥をかくなどということもままあるようです。
点滴などをさす予定がある場合、予め腕の毛などを広範囲に剃っておくと針の固定用テープを貼ったり剥がしたりするとき痛くなくて良いです。
ちなみに、本当にちなみにですが、患者社会は階級社会です。入院期間が長いほうが上位、ほぼ同じならば病気が重いほうが上位となります。とはいえ、意識が無いと威張れませんから、元気良く歩き回って勢力範囲を拡大しましょう。個室に入っているようではいけません。入院していると落ち込む事もあります。仲間を増やして楽しくやりましょう。

見舞い客がベッドに触ったりすると振動が伝わってつらい事があります。見舞い時には注意してあげてください。

ベテラン看護婦さんはよく頼んだ事を忘れてくれる。新人だと何でも言われた事を覚えようとするが、些細な事、たとえば「ご飯を大盛りにしてくれ」などを忙しいときにしっかり忘れることで目前の重要課題に集中して取り組んでいる。
また、プロの看護婦は名女優である。一方で悲しみがあろうとも、それを隠して病棟を明るくしてくれる。看護婦さんの涙を見てしまったのは16ヶ月の入院で1度だけ。患者もそう振舞いたいものだ。

ついでだから、私が思う悪い医者について書いておこう。
一番は、技術の無い医者であろう。誠実で人格者であっても技術が無いとか勉強が出来ない医師というのはご遠慮させていただきたい。立川の病院に入る前にかかった第一の医師はレントゲン写真を撮っても無駄にしただけで、写っていた影を見落とした。名医はその同じレントゲン写真だけで的確に病気の可能性を挙げ、さらに的確な追加検査でごく短期で治療を開始した。最初の見落としが無ければ、ぐっと楽に助かっていたことは間違いが無い。ひどい事には、発症初期に第一の医師に紹介状を書いてもらい別な医師を尋ねたことがあった。このとき、第一の医師がレントゲン写真を撮影して見ている事を確認した第二の医師が「レントゲン写真は前の先生が調べてあるのなら」ということで、写真を確認せずいい加減な紹介状の内容と併せて、原因を特定できないということもあった。
なお、この立川の医師のすばらしさを書き並べるのは本旨ではないので一言しか述べないが、腕の立つ名医は兼ねて人格者であり、この先生のおかげで今日があるのだと思う。

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